温泉カルテのつくり方

2011.11.19

さっそく温泉カルテづくりにとりかかろう。カルテにあげた項目には、これまで気にもとめなかった内容が多いと思う。空欄のままでもよいが、自問して書きこむことで、温泉に対する潜在的な自分の好みが浮かび上がってくるはずだ。どんな人とどんな目的で行くのかによっても、行く先や温泉志向は違ってくる。一緒に行く人がいれば、そのことも考慮に入れて考えるようになる。では、A子さんが書きこんだ例で見てみよう。カルテを診断するA子さんは高校時代の同級生たちと温泉に行くようになり、最近、温泉へのこだわりも出てきた。

[参考]
安城駅のホテル - じゃらんnet
http://www.jalan.net/hotel/230000/STA_011622/
[詳細]

プレミアイン松山 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad377316/
[詳細]

京都タワーホテル - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad326439/
[詳細]

人工温泉 八幡の湯 ドーミーイン心斎橋 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad318084/
[詳細]

西表島温泉の温泉・露天風呂のある宿・ホテル - じゃらん温泉ガイド
http://www.jalan.net/onsen/OSN_50759.html
[詳細]

今回は目的が明確なので、「一泊二日で紅葉を楽しめる温泉」で、「できれば露天風呂から紅葉が眺められる温泉」というのが選ぶ際の最大のポイントとなる。朝出発して鉄道を使っての一泊二日なら、一〇月中に北から順に紅葉シーズンを迎える東北地方までは範囲内だ。この地方なら希望料金の「一万五〇〇〇円以内」で閑静な宿はたくさん見つかる。ならば、旬の「山菜料理」が出そうな「山間部」の紅葉の名所近くで、「源泉掛け流しにこだわらない」とはあるが、温泉の魅力に目覚め始めたA子さんたちが気に入りそうな、湯もいい所を選んであげたい。A子さんの書きこんだカルテに、何か手がかりはないだろうか。「温泉(湯)への希望」欄に、「高温でよく温まる湯」「白い湯」とある。これだ。東北には高温泉の自家源泉をもつ一軒宿が多い。それに東北地方で主流なのは、硫黄分か多く含まれて白くなることの多い泉質(硫黄泉、硫化水素泉、酸性泉の一部など)だ。東京から新幹線なら約二時間半で盛岡に着く。紅葉の名所へはさらに時間がかかる。一泊二日では北東北は時間がもったいないので、首都圏に近い南東北で、紅葉の名所に近い高温泉の白い湯を探そう。絞りこんだのは、福島市の西にある紅葉の名所、吾妻山腹の温泉だ。絶好のロケーションの白い湯が、吾妻高湯、幕川、赤湯、新野地、野地温泉といくつもあげられる。温泉宿が六、七軒の高湯温泉と二軒の幕川温泉を除けば、ほかは「一軒宿」で「木造旅館」かそれに近い。ただ、湯も露天風呂からの紅葉の景観もいい赤湯温泉は、ひなびた湯治場の雰囲気だから、A子さんの友人たちに向いているかどうかわからない。その点を考慮して、時期が一〇月初旬なら、標高がいちばん高い幕川温泉を、下旬なら新野地温泉か野地温泉を推奨することに決めた。今回は、友人との紅葉見物を兼ねた温泉旅行だから、A子さんは温泉の立地条件を何より優先させた。湯そのものに、もっとこだわりたい場合は、新たにまた温泉カルテをつくり直すとよい。カルテをつくるうちに、温泉旅行の時期や目的、一緒に行く人などによって、そのつど変わる条件と、書きこむ内容がいつも同じ条件とに分かれてくる。このいつも同じ条件の部分が、自分の温泉志向を表している。温泉旅行を計画するたびに温泉カルテに書きこみ、つくり続けていけば、温泉志向が客観的に浮き彫りになってくる。できれば、温泉旅行に行ったあとの感想と、詳しいデータもカルテに書きこんでおきたい。内容を修正したり、新しい項目を加えたりすれば、より詳細な温泉カルテがつくれるだろう。これからは温泉を一過性で消費しないことだ。TPOに応じて温泉を選び分け、満足度の高い「いい温泉」のレパートリーを増やしていくといい。世の温泉通の推奨ばかりに従っていても、ぴんとこない温泉が出てくるはず。いつでも万人に向く「いい温泉」といえるものはない。そう心得て、「自分向きの温泉選び」の経験をつむことが大切だ。